事例2:三菱自動車工業株式会社様
加工硬化を取り込んだ自動車衝突解析事例
三菱自動車工業様では、自動車の衝突解析においてLS-DYNAを活用されています。自動車ボデーの衝突解析はLS-DYNAが活用されている大きな分野のひとつですが、三菱自動車工業様ではさらに高精度の解析を実施し、予測性能を高めるために多くの検証を行っています。
材料特性の詳細化はその取り組みのひとつですが、このたびHYCRASHを用いて材料の加工硬化を取り込んだ上で衝突解析を実施すると、無垢材の特性を使用した場合に比べてより実験に近い結果を得ることが確認できました。
HYCRASHでは加工硬化を取り込む際、プレスによる残留ひずみ、板厚変化を計算しますが、その際にワンステップ法を用い、従来手法では必要であったプレス成形をシミュレーションするデータが不要になり、計算時間も大幅に短縮できます。これにより従来と変わらない解析セットアップ時間にて、加工硬化を取り込んだ高精度な解析を実現でできました。
その他事例の結果や詳細は以下にある三菱自動車工業様のテクニカルレビューをご参考ください。
「衝突解析におけるプレス成形時加工硬化の影響」 高階克彦 上田和弘・大塚健郎
三菱自動車 テクニカルレビュー2008 No.20
http://www.mitsubishi-motors.co.jp/corporate/technology/report/index.html

図1:加工硬化を取り込んだ衝突解析概念図

図2:前面衝突 サイドメンバー変形断面図 加工硬化 適用/非適用の比較

図3:前面衝突ボデー各部変形量 加工硬化 適用/非適用、および実験の比較
その他適用事例
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図4:ポール側面衝突 | 図5:頭部歩行者保護 |
参考:「衝突解析におけるプレス成形時加工硬化の影響」 高階克彦 上田和弘・大塚健郎
三菱自動車 テクニカルレビュー2008 No.20
http://www.mitsubishi-motors.co.jp/corporate/technology/report/index.html
※LS-DYNAは米国 Livermore Software Technology Corporation の登録商標です。
※HYSTAMPは株式会社日本総合研究所の登録商標です。
※HYCRASHは株式会社日本総合研究所の登録商標です。