解析事例

エアバッグ展開解析 − 粒子法によるエアバッグ解析 −

近年、自動車の安全設計においては、ボディー構造だけでなくエアバッグやシートベルトに代表される乗員保護装置も含めたより高精度な衝突解析が求められております。それに伴い、エアバッグ展開解析においても、インフレーターからのガスの流れやベントホールからの排気、基布からの漏れを正確に模擬することが必要となっています。

LS-DYNAで使用できるエアバッグモデルは、コントロールボリューム法(CV法)、流体構造連成法(ALE法)、粒子法(CPM法)の3つに大別されます。CV法は、バッグ体積と状態方程式から内圧を求めるもので、均一に圧力を与える手法です。最も高速ですが、ガスの挙動は解かないためバッグ内の圧力分布を考慮できません。ALE法は、エアバッグ内のガスを流体として扱い構造との連成を解く手法です。ガスの挙動を解くのでバッグ内の内圧分布を考慮できますが、連成計算を行うため最も低速です。CPM法は、ガスを粒子でモデル化し、構造メッシュとの接触によってエアバッグ展開を計算する手法です。バッグ内の内圧分布を考慮でき、かつALE法よりも高速です。

ここでは、高精度な衝突解析で使用されることの多い粒子法(CPM法)を使用し、エアバッグ展開解析を行いその展開挙動や被衝突物への影響を求めます。

エアバッグ展開アニメーション

0.003sec付近から急激に展開し、インパクターと接触する0.015sec前に展開はほぼ終了する様子が確認できます(図1)。その後インパクターとの接触によりインパクターの運動エネルギーを吸収し、約0.027sec付近でインパクターの速度はゼロになり、その後リバウンドを開始します(図1、図2)。

図1 エアバッグ展開アニメーション

図1 エアバッグ展開アニメーション

図2 ガス粒子の可視化

図2 ガス粒子の可視化

エアバッグ情報

インパクターの衝突した0.015secから排気の増加とともに体積、内圧、温度、内部エネルギーの変動が確認できます(図3、図4)。

図3 エアバッグ情報(流入/流出マスフローレート)

図3 エアバッグ情報(流入/流出マスフローレート)

図4 エアバッグ情報(体積、圧力、温度、内部エネルギー)

図4 エアバッグ情報(体積、圧力、温度、内部エネルギー)

モデルデータとともに、より詳しい情報をアプリケーションノートとして公開しています。
ユーザーサポートサイト 「アプリケーションノート」 (ユーザー限定・認証あり) はこちら >>

Updated:2014-12-26



ページトップへ戻る
※ 記載されている製品およびサービスの名称は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。
※ 車体モデル提供:NCAC/GWU。

NTT DATAグループ日本総研