解析事例

地球帰還船の不時着水時の衝撃解析 − ALE 流体構造連成解析 −

宇宙で採取した物質や宇宙飛行士は地球帰還船によって地球に帰還します。広く使用される使い捨てのカプセル形状の地球帰還船は、大気圏突入後パラシュートにより減速し緩降下状態で帰還しますが、海上に着水する際に最大の衝撃を受けます。そのため、地球帰還船が着水時に水から受ける衝撃の予測は、物質や宇宙飛行士の安全性を確保する上で必要不可欠なプロセスになります。

LS-DYNAは、流体の表現方法として、R7以降に実装されたICFD(非圧縮性流体)法、CESE(圧縮性流体)法の他、ALE法、SPH法などが用意されています。これらのうち、ALE法は、流動性の大きい流体に有効であり、構造物との衝撃問題を得意としています。

ここでは、大気と水(流体)、地球帰還船(構造物)をそれぞれALE要素とLAGRANGE要素でモデル化し、流体構造連成解析を行うことで、地球帰還船が水から受ける影響(形状変化、加速度)を評価します。

着水時の形状変化

地球帰還船の落下により、海水面(流体)が変形する様子が確認できます(図1)。
また、着水の衝撃により地球帰還船の一部が塑性している様子が確認できます(図2)。

図1 海水面変化 図1 海水面変化

図1 海水面変化

図2 地球帰還船の相当塑性ひずみ

図2 地球帰還船の相当塑性ひずみ

着水時の加速度履歴

着水の衝撃により地球帰還船に、瞬間的に大きな加速度が生じているが確認できます(図3)。
本モデルでは省略していますが、地球帰還船の内部構造や加速度計を定義した人体ダミーを設置することで、宇宙飛行士の安全性評価も可能です。

図3 地球帰還船底面中心点の加速度履歴

図3 地球帰還船底面中心点の加速度履歴

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Updated:2014-12-26



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